こんにちは。
今回は、Hi-STANDARDの名曲『STAY GOLD』のコード進行を使って、音楽理論をわかりやすく解説していきます。
『STAY GOLD』は勢いのあるパンク・メロコアの名曲ですが、コード進行を見ていくとかなり音楽理論の勉強になります。
結論から言うと、この曲のポイントは次の3つです。
・基本のキーはDメジャー
・F#7やD7など、キーDには本来出てこないコードが使われている
・ラストサビでは半音上に転調して、曲の盛り上がりを作っている
「音楽理論」と聞くと難しく感じるかもしれません。
僕自身もパンク系ギタリスト出身なので、最初は理論なんてほとんど気にしていませんでした。
音楽はパッションだぜ!
くらいの気持ちでした。
ただ、ギターを続けたり、バンドで曲を作ったり、コピーを深めたりしていく中で、音楽理論を少し知っておくだけでかなり役に立つと感じるようになりました。
この記事では、難しい言葉をできるだけかみ砕きながら、『STAY GOLD』のコード進行を見ていきます。
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この記事でわかること
この記事では、次の内容を解説します。
・『STAY GOLD』のキー
・キーDのダイアトニックコード
・イントロのコード進行
・Aメロのコード進行
・サビのコード進行
・セカンダリードミナントの使われ方
・ラストサビの半音上転調
・初心者がまず覚えておきたいポイント
ギター初心者の方でも、「このコードにはこういう意味があるのか」と感じてもらえるようにまとめていきます。
STAY GOLDのキーはDメジャー
まず、『STAY GOLD』の基本のキーはDメジャーです。
キーというのは、ざっくり言うと「その曲の中心になる音」のことです。
キーDメジャーの曲では、Dの音やDのコードが中心になって、曲全体が作られていきます。
キーDのダイアトニックコードは次のようになります。
| 度数 | コード |
|---|---|
| I | D |
| IIm | Em |
| IIIm | F#m |
| IV | G |
| V | A |
| VIm | Bm |
| VIIm♭5 | C#m♭5 |
ダイアトニックコードとは、そのキーの中で基本的に使いやすいコードのことです。
難しく考えすぎなくて大丈夫です。
まずは、
「キーDの曲なら、D・Em・F#m・G・A・Bmあたりが基本メンバーなんだな」
くらいの理解でOKです。
コードの役割もざっくり覚えておく
ダイアトニックコードには、それぞれ役割があります。
| 役割 | コード | ざっくりしたイメージ |
| トニック | D・F#m・Bm | 落ち着く場所 |
| サブドミナント | Em・G | 少し展開する場所 |
| ドミナント | A・C#m♭5 | 戻りたくなる場所 |
特に大事なのは、
ドミナントはトニックに戻りたくなる
という感覚です。
たとえば、AからDに進むと、スッと落ち着いた感じがします。
これが音楽理論でいう「解決する」という感覚です。
初心者の方は、まずは細かい理屈よりも、
「AからDに行くと気持ちいい」
「GからAに行くと次に進みたくなる」
「Dに戻ると落ち着く」
このように耳で感じてみるのがおすすめです。
イントロのコード進行
『STAY GOLD』のイントロのコード進行は、次のような流れです。
G F#7 / Bm D7 / G A / D
G F#7 / Bm D7 / G A
ここで注目したいのは、F#7とD7です。
先ほどのキーDのダイアトニックコードを思い出してみると、F#7とD7は出てきませんでした。
つまり、この2つはキーDの基本メンバーではないコードです。
こういうコードを使うことで、曲に少し意外性やスパイスが加わります。
F#7とD7はセカンダリードミナント
イントロに出てくるF#7とD7は、セカンダリードミナントとして考えることができます。
セカンダリードミナントとは、簡単に言うと、
次に行きたいコードを一時的に強く引っ張るコード
です。
『STAY GOLD』では、次のような動きになっています。
| コードの動き | 意味 |
| F#7 → Bm | Bmに向かって強く進む |
| D7 → G | Gに向かって強く進む |
F#7は、次のBmに向かっていく力を作っています。
D7は、次のGに向かっていく力を作っています。
このように、本来のキーにはないコードを一時的に使うことで、コード進行にドラマが生まれます。
ただまっすぐ進むだけではなく、少し引っかかりや緊張感を作ってから次のコードへ進む。
これが『STAY GOLD』らしい、勢いのある雰囲気につながっていると思います。
初心者向けに言うと、ここがSTAY GOLDっぽさ
初心者の方は、セカンダリードミナントという言葉を無理に覚えなくても大丈夫です。
まずは、
・F#7からBmに行くと気持ちいい
・D7からGに行くと気持ちいい
・本来のキーにないコードが入ると雰囲気が変わる
この3つだけ覚えておけばOKです。
音楽理論は、最初から全部を理解しようとすると難しく感じます。
でも、自分の好きな曲の中で、
「このコード、なんか雰囲気変わるな」
と感じるところを少しずつ見ていくと、だんだん面白くなってきます。
Aメロのコード進行
次にAメロを見ていきます。
Aメロのコード進行は、次のような流れです。
D / G F#m / Em / A G / F#7 / Bm A / G / A
D / G F#m / Em / A G / F#7 / Bm A / G / A
ディグリーネームで見ると、次のようになります。
| コード | 度数 |
| D | I |
| G | IV |
| F#m | IIIm |
| Em | IIm |
| A | V |
| G | IV |
| F#7 | III7 |
| Bm | VIm |
| A | V |
| G | IV |
| A | V |
ここでもF#7が出てきます。
F#7は、次のBmに向かうためのコードとして使われています。
Aメロは勢いだけで押し切るというより、コードがしっかり流れている印象があります。
Dから始まって、G、F#m、Emと下がっていくような流れがあり、その後A、G、F#7、Bmと進んでいきます。
このあたりの流れが、ただ明るいだけではない『STAY GOLD』の雰囲気を作っていると感じます。
サビのコード進行
サビのコード進行は、イントロに近い形です。
G F#7 / Bm7 D7 / G A / D
G F#7 / Bm7 D7 / G A / B
サビでも、F#7とD7が重要な役割を持っています。
F#7 → Bm7
D7 → G
という流れがあり、セカンダリードミナントの響きがしっかり使われています。
そして、サビの最後に出てくるBがポイントです。
キーDの中で考えると、Bは本来のダイアトニックコードには入っていません。
キーDなら、普通はBmになることが多いです。
でも、ここではBメジャーが使われています。
このBが入ることで、サビの終わりに独特な浮遊感や、次へ進む感じが生まれています。
「なんか普通に終わらない感じがする」
という雰囲気の正体のひとつが、このBだと考えることができます。
ラストサビでは半音上に転調する
『STAY GOLD』は、後半で半音上に転調します。
転調とは、曲の途中でキーが変わることです。
前半のキーはDメジャーですが、ラストサビでは半音上がってE♭メジャーになります。
半音上に転調すると、曲全体がグッと持ち上がったように感じます。
カラオケなどでも、最後のサビで半音上がる曲がありますよね。
あれと同じように、ラストで一気に盛り上げる効果があります。
ラストサビのコード進行
ラストサビのコード進行は、次のような流れです。
A♭ G7 / Cm7 E♭7 / A♭ B♭ / E♭
A♭ G7 / Cm7 E♭7 / A♭ B♭ / E♭ B♭ Cm B♭
A♭ G7 / Cm7 E♭7 / A♭ B♭ / E♭
A♭ G7 / Cm7 E♭7 / A♭ B♭ / B / D♭ / E♭
キーがE♭に上がっているので、前半のコード進行も全体的に半音上がっています。
DがE♭に
GがA♭に
AがB♭に
BmがCmに
というように、曲全体が半音上へスライドしています。
ギターで考えると、同じ形を1フレット上にずらすようなイメージです。
最後のB → D♭ → E♭がかっこいい
ラストの最後に出てくる、
B → D♭ → E♭
という流れもかなり印象的です。
キーE♭で考えると、この流れは、
♭VI → ♭VII → I
という進行として見ることができます。
これはロック系の曲でもよく使われる、力強く終わるコード進行です。
普通にB♭からE♭へ解決するよりも、B、D♭を挟むことで、最後にグッと大きく着地するような感じが出ます。
理論的に細かく言うと、同主短調から借りてきたコードとして考えることもできます。
ただ、初心者の方はまず、
♭VI → ♭VII → I はロックっぽく力強く終わる進行
と覚えておくと良いです。
STAY GOLDで覚えたい音楽理論まとめ
ここまでの内容をまとめます。
| ポイント | 内容 |
| キー | 基本はDメジャー |
| ダイアトニックコード | D・Em・F#m・G・A・Bm・C#m♭5 |
| 重要なコード | F#7・D7・B |
| F#7の役割 | Bmに進むためのセカンダリードミナント |
| D7の役割 | Gに進むためのセカンダリードミナント |
| 転調 | ラストサビで半音上のE♭へ転調 |
| ラストの進行 | B → D♭ → E♭、つまり♭VI → ♭VII → I |
『STAY GOLD』は勢いのあるパンク・メロコアの曲ですが、コード進行を見ていくとかなり勉強になります。
ただシンプルに突っ走っているだけではなく、セカンダリードミナントや転調によって、曲の中にしっかり展開が作られています。
だからこそ、何度聴いても熱くなるし、ただ明るいだけではない独特の雰囲気も感じるのだと思います。
初心者はまず何を覚えればいい?
音楽理論に慣れていない方は、この記事の内容を全部覚えようとしなくて大丈夫です。
まずは次の3つだけでOKです。
1つ目は、キーDの基本コードです。
D・Em・F#m・G・A・Bm
このあたりがキーDの基本メンバーです。
2つ目は、F#7 → Bmの流れです。
これは『STAY GOLD』の雰囲気を作る大事な動きです。
3つ目は、ラストサビで半音上に転調することです。
最後にキーが上がることで、曲全体のテンションが一気に高まります。
この3つを意識して聴くだけでも、『STAY GOLD』の聞こえ方が少し変わると思います。
ギターで弾きたい人はパワーコードも覚えよう
この記事では音楽理論を中心に解説しましたが、実際に『STAY GOLD』をギターで弾きたい方は、パワーコードの理解も大事です。
Hi-STANDARDのようなパンク・メロコア系の曲では、パワーコードがかなり重要になります。
パワーコードは、少ない指で押さえられて、ロックらしい力強い音が出せるコードです。
初心者でも比較的取り組みやすいので、ロックやパンクを弾きたい方はまず覚えておきたいところです。
パワーコードについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
また、Hi-STANDARDの曲をギターで練習したい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
バンドスコアで確認するのもおすすめ
『STAY GOLD』をしっかり練習したい方は、バンドスコアで確認するのもおすすめです。
耳コピだけでも勉強になりますが、コード進行や細かいフレーズを確認したい場合は、スコアがあると便利です。
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音源を聴きながらコード進行を追っていくと、この記事で解説した内容もより理解しやすくなると思います。
おわりに
今回は、Hi-STANDARDの『STAY GOLD』を題材に、コード進行と音楽理論を解説しました。
パンクやメロコアというと、勢いやノリのイメージが強いかもしれません。
もちろん、それもめちゃくちゃ大事です。
でも、こうしてコード進行を見ていくと、勢いの中にもちゃんと理論的な仕掛けがあることがわかります。
F#7からBmへ進む流れ。
D7からGへ進む流れ。
ラストサビで半音上に転調する展開。
最後の♭VI → ♭VII → Iの力強い着地。
こういう部分が積み重なって、『STAY GOLD』のかっこよさが作られているのだと思います。
音楽理論は、難しい言葉から入るとしんどくなります。
でも、自分の好きな曲から少しずつ見ていくと、かなり面白くなります。
「このコード、なんでかっこいいんだろう?」
「この部分、なんでグッとくるんだろう?」
そう思ったところから勉強していけばOKです。
この記事が、ギターや音楽理論を楽しむきっかけになればうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。




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